R-Zero

アンフィニカスタムワークスのプリアンプR-ZEROシリーズを試用するチャンスをいただきました。

R-Zero Traveler Quattro

特にこのQuattroは、アーティストとライブPAさんの我儘を全部形にしたような商品です。デュアルシステムのギターをステレオ接続すると、それぞれのピックアップに高品質のプリアンプと4ch EQを使用できるのですが、このEQのクオリティがとても高いのに驚きました。半目盛りも動かせばはっきりと違いを感じ取れます。音の劣化は全くありません。代表の藤岡さんによると位相ズレが生じないように徹底的にこだわったスタジオマスタリングレベルのEQを搭載しているとのこと。このEQだけでも使う価値があります。

デュアルシステムのギター2本を同時に接続しフットスイッチで切り替え可能、各chのミュート機能やギターを持ち替えた時に生じる音量差を改善するクリーンBoosterまで備わっています。もちろんエレアコ等のアクティブ、モノラル接続にも対応しています。エフェクト類もインサーションとセンド・リターンで使用可能、チューナーアウトもあります。

各ピックアップの適正ゲインが2色のLEDで表示されるので、自分が出している音量を数値で認識でき、D.I内蔵でPA卓にそのままバランス接続も可能。しかも送り先がマイクchかラインchかによって信号レベルを切り替えられるスイッチまで搭載(背面)されています。これは現場でのセッティングがとてもスムーズですね。

Quattroのプリアンプのみを取り出したのがBatteryです。ギター1台ごとに設定して、ワイヤレスシステムで使ったりもできますね。R-Zeroシリーズと全く同じコンセプトで作られています。

R-Zero Battery

肝心の音はというと…言うまでもなく非常にクリアです。妙な押し出し感が無くレンジが広いので、目の前の空間が広がるような感覚になります。Quattro1台とリバーブさえあれば音楽になります。

Quattroの背面

これは最初に書くべきだったかもしれませんが、Quattroを手に取った瞬間に背面パネルのナットの向きが揃っているのにしびれました。(後日お聞きしたところ斜め45°で揃えているとのこと)これだけで出てくる音への期待感が高まります。美しい音を奏でるには、美しい道具が必要です。そういうセンスと技術が藤岡さんの仕事一つ一つに詰まっている感じがしました。